2015年度 愛光中学校 算数 【1】(6) 面積の解答解説です。
問題文は、四谷大塚ドットコム 中学入試過去問データベース よりダウンロードして下さい。
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外側の正方形の面積を求める
円の直径を求める
問題文に書かれてある、数値は、円の内側に頂点が接している正方形の$1$辺$=5cm$ のみです。
正方形の面積の求め方
◯ (1辺 )✕ (1辺)
◯ (対角線) ✕ (対角線) ÷ 2
つまり、正方形において、
(1辺) × (1辺) = (対角線) × (対角線) ÷ 2
が成り立ちます。
内側の正方形(赤)の面積は、1辺が$5cm$なので
$5\times5=25cm^2$
対角線を使った面積の計算に当てはめて
(対角線) × (対角線) ÷ 2 = 25
(対角線) × (対角線) = 50
この正方形は (対角線) = (円の直径) なので
(直径) × (直径) = 50
外側の正方形の面積
外側の正方形の面積は、(直径)×(直径)となるので、先程出した値より、$50cm^2$ となります
灰色の部分の面積
円の面積
円の面積の公式
◯ (円の面積) = (半径)×(半径)×(円周率)
◯ (円の面積) = (直径 ÷ 2)×(直径 ÷ 2)×(円周率) = (直径)×(直径)×(円周率)÷4
先程計算した(直径) × (直径) = 50 を代入すると
$50\times3.14\div4=39.25(cm^2)$・・・(円の面積)
計算のスピードアップ
分子が 50 であることに注目。2倍すると100なので
$\begin{eqnarray}
50\times3.14\div4&=&100\times3.14\div2\div4\\
&=&157\div4
\end{eqnarray}$
$314\div2=157$は覚えていると思いますので、実際は$157\div4$の計算をするだけで、答えが出ます。
灰色の面積
灰色部分の面積は、外側の正方形から円を引いて
$50-39.25=10.75(cm^2)$・・・(答え)
まとめ
この問題は、ポイントである (直径) × (直径) = 50 を見つけられるかどうか? が、正誤の分かれ目となります。
もしくは、$45^\circ$の直角三角形(三角定規)の辺の長さの比は、$1:1:\sqrt{2}$であることを知っていれば、解答可能です。
小学生に$\sqrt{2}$を教えるか否か? というのは、様々な意見があります。(例 : 数学を早期に教えると、柔軟な発想力がなくなる。 や、そもそも 受験算数でも 虫食い算を扱っているので、数学の一部を取り入れているので問題はない。等…)
私自身、小学生の時、三角定規の辺の長さの比が
- $1:1:\sqrt{2}$
- $1:2:\sqrt{3}$
であることは、習っていましたし、$\sqrt{2}\times\sqrt{2}=2, \sqrt{3}\times\sqrt{3}=3$ ということも、学習済みでした。
受験算数は、当然 数学を知らなくとも解くことが出来る問題ですが、受験を突破するという点においては、知っておいても損はないとも思っています。
ということで、私は、小学生に 三角定規のピタゴラスの定義と平方根は教えています。
詳しくは、コチラのリンクを参照ください → [Link]三平方(ピタゴラス)の定理を証明♪中学受験算数で出る!!直角三角形はコレだ♪