2) 5進法 234 を10進法で表しなさい
分かりやすい例からイメージしよう
※ 例題は本文中で解説しています。
日常生活にある10進法以外
60進法 (時間)
時間は、60進法を使っています。
1, 2, 3, 4, … , 58 ,59秒の次は、60秒 つまり、1分です。
これは、60で位(くらい)が一つ上がり1分となることを表しています。
同様に、60分=1時間です。
24進法 (日数)
時間と日数の関係は、24進法を使っています。
7進法 (週)
1週間は7日間ですね。
答え
25 ÷ 7 = 3 … 4
25日は3週間と4日
365進法 (年)
1年間は365日ですね(うるう年を除く)。
840 ÷ 365 = 2 … 110
840日は、2年間と110日
日常生活のN進法を教えるポイント
時間の時間・分・秒の計算が、小学生には一番わかり易いN進法だと思います。
時間の60進法を教えた後に、「日常生活で24進法ってなにがある?」 って聞いてみてください。
さて、ここでは、N進法がどんなものなのか? を、イメージさせることを目的としていて、厳密なN進法ではありません。
10進法をN進法へ変換
10進法とは?
言い方を変えれば、10進法には、9よりも大きな数を表す 文字 は存在しないので、9の次は桁が上げて表現するしか方法が無いのです。
9の次は、十になり、位をあげて10と書きます。
24は二十四と読み、2が十の位・4が一の位です。
10進法を60進法に変換する
時間の60進法を思い出してみましょう。60進法では60を超える数字は使いません。
10進法表示した秒数を60で割り商と余りを求める事で 時間・分・秒 の 60進法に変換しています。
5000秒の中に60秒(1分)は何個あるか? を計算して、商と余りを書きます。
5000秒は83分と20秒
次に83分の中に60分(1時間)は何個あるか? を計算します
83分は1時間と23分
よって、5000(10進法) = 1 23 20(60進法)となり、これは、逆さ割り算の商 と 余りを 下から書いた 数 となります。
10進法を2進法に変換する
2進法のポイント
○ 2進法は 0 と 1 の二つの数字しか使えない
○ 2進法は 1 の次の数字は 位が上がって 1 0 となる
60進法と同じく 逆さ割り算行う
ポイント
余り0の場合も、余り0を必ず書く
商と余りを下から書けば 2進法への変換完了です。
41(10進法) = 1 0 1 0 0 1 (2進法) となります。
まとめ : 10進法をN進法に変換する
10進法をN進法に変換する方法
① 元の10進法の数字を逆さ割り算を使ってNで割る
② 余り0を必ず書く
③ 商と余りを下から書く

138(10進法) = 255 (7進法)
N進法を10進法に変換する
10進法 おさらい
324 は 三百ニ十四 であり、
$324 = 3 \times 100 + 2 \times 10 + 4 \times 1 = 3 \times 10^2 + 2 \times 10^1 + 4 \times 10^0$を表します。
つまり、10進法は、一の位(10の0乗)、十の位(10の1乗)、百の位(10の2乗)、千の位(10の3乗) と 1桁増える毎に10倍になっています。
10進法と2進法・3進法…N進法を比べる
N進法の数字 $x$を、$(x)_N$と書くこととします。
また、N進法を10進法で表すことを $N進法\Rightarrow$とします。
10進法
$(1111)_{10} \Rightarrow 1 \times 10^3 + 1 \times 10^2 + 1 \times 10^1 + 1 \times 10^0 = 1111$
10進法は、右1つ目の位が1(10の0乗)、右2つ目の位が10(10の1乗)、右3つ目の位が100(10の2乗)、右4つ目の位が1000(10の3乗) と 1桁増える毎に10倍になっています。
2進法
2進法は、右1つ目の位が1(2の0乗)、右2つ目の位が2(2の1乗)、右3つ目の位が4(2の2乗)、右4つ目の位が8(2の3乗) と 1桁増える毎に2倍になっています。
$(1111)_2 \Rightarrow 1 \times 2^3 + 1 \times 2^2 + 1 \times 2^1 + 1 \times 2^0 = 15$
3進法
3進法は、右1つ目の位が1(3の0乗)、右2つ目の位が3(3の1乗)、右3つ目の位が9(3の2乗)、右4つ目の位が27(3の3乗) と 1桁増える毎に3倍になっています。
$(1111)_3 \Rightarrow 1 \times 3^3 + 1 \times 3^2 + 1 \times 3^1 + 1 \times 3^0 = 40$
4進法
4進法は、右1つ目の位が1(4の0乗)、右2つ目の位が4(4の1乗)、右3つ目の位が16(4の2乗)、右4つ目の位が64(4の3乗) と 1桁増える毎に倍になっています。
$(1111)_4 \Rightarrow 1 \times 4^3 + 1 \times 4^2 + 1 \times 4^1 + 1 \times 4^0 = 85$
つまり、10進法 1111 の右から2番めの位が $10^1$つまり、十であるように、N進法 1111 の右から2番めの位は $N^1$となります。
同様に、N進法 1111 の右から3番めの位は $N^2$
同様に、N進法 1111 の右から4番めの位は $N^3$
5進法 234 を10進法で表す
一番右は、$5^0$の位であり、$(4)_5\Rightarrow4\times5^0=4$
右2つ目は、$5^1$の位であり、$(30)_5\Rightarrow3\times5^1=15$
右3つ目は、$5^2$の位であり、$(200)_5\Rightarrow2\times5^2=50$
$\therefore (234)_5 \Rightarrow 2 \times 5^2 + 3 \times 5^1 + 4 \times 5^0 = 69$
N進法の計算
2進法の足し算
結論から書くと、10進法と全く同じ方法で出来ます。
$(1010)_2 + (110)_2$を2進法のひっ算で解きましょう。
右1つ目の位の計算は、$0 + 0 = 0$
右2つ目の位は、$1 + 1 = 10$。ここで、0を下に書いて、1は繰上げておきます。
右3つ目の位は、繰り上がった 1 と 0 と 1 を足して、$1 + 0 + 1 = 10$。 ここでも、0を下に書いて、1は繰上げておきます。
繰り上がった 1 と 1 を足して、1 + 1 = 10。これを 下に書きます
よって、$(1010)_2 + (110)_2 = (10000)_2$
同じように、3進法でもN進法でも、足し算をすることが出来ます。
試験でのN進法の足し算の方法
N進法の足し算
① N進法を10進法になおす
② 10進法で計算する
③ 計算結果をN進法になおす
① 2進法を10進法になおす
$\begin{eqnarray}
(1010)_2 &\Rightarrow& 1 \times 2^3 + 0 \times 2^2 + 1 \times 2^1 + 0 \times 2^0 = 10 \\
(110)_2 &\Rightarrow& 1 \times 2^2 + 1 \times 2^1 + 0 \times 2^0 = 6
\end{eqnarray}$
② 10進法で計算する
$10 + 6 = 16$
③ 計算結果をN進法になおす
よって、$(1010)_2 + (110)_2 = (10000)_2$となります。
問題を多く解いて慣れよう!