逆比って、数字を入れ替える と 覚えているお子さんもいますが、それだと 50点の回答です。順を追って解説しましょう。
逆比ってなんだろう?
a : b の逆比は、b : a
逆比って前項と後項を逆さまにする! って覚えていませんか?
わかりやすいですね。でも、それだけで良いのでしょうか??
子どもたちが間違いやすい例を見ながら、逆比の本質について考えていきましょう。
2つの場合の逆比
面積が同じ長方形は、縦辺の長さの比と、横辺の長さの比は 逆比 となる

これは、このまま 子どもの解答例 が ◯正解 となります。
連比(3つ以上)の場合の逆比
実は、この子どもの答え 3 : 2 : 1 は、✕間違い なのです。
正しい考え方
一度、「面積が同じ長方形の場合、縦辺の長さの比と、横辺の長さの比は 逆比 となる。」事を忘れてみましょう!
ここで、長方形の面積を1とします。 ・・・ 1にする。というのは、仕事算でも使う魔法の言葉ですw
Aの縦辺の長さが1なので、Aの横辺の長さは $(面積) 1 \div (縦辺の長さ)1 = 1$
Bの横辺の長さは $1 \div 2 = \frac{1}{2}$
Cの横辺の長さは $1 \div 3 = \frac{1}{3}$
よって求める A, B, C の横辺の長さの比は、
$ \color{red}{1 : \frac{1}{2} : \frac{1}{3}} = \underline{6 : 3 : 2 …Ans.}$
逆比とは、逆数の比
まとめ
本当の比の逆比
ついつい、逆比と言うと $a : b$ をひっくり返して $b : a$ と単純にしてしまいますが、実は
$$\color{red}{\frac{1}{a} : \frac{1}{b}}$$
この式を見やすくすると、
$\begin{eqnarray}
\frac{1}{a} : \frac{1}{b} &=& \frac{1}{a} \times ab : \frac{1}{b} \times ab\\
&=& b : a
\end{eqnarray}$
となり、ようやく見慣れた、前後を変えるという比になっています。しかし、本質的に逆比とは、逆数の比であることを知っておいてくださいね。
本当の連比の逆比
$$\color{red}{\frac{1}{a} : \frac{1}{b} : \frac{1}{c}}$$
$\begin{eqnarray}
\frac{1}{a} : \frac{1}{b} : \frac{1}{c} &=& \frac{1}{a} \times abc : \frac{1}{b} \times abc : \frac{1}{c} \times abc\\
&=& bc : ac : ab
\end{eqnarray}$
※ 公式じゃないですよw この式を覚えるのではなく、考え方を知っておいてくださいね♪
逆比って何に使うの??
そうなんですよw じゃぁ、実際何に使うか? と言えば…
- 速さとかかる時間の問題
- 食塩水の問題
- 面積の問題
- 単位量の問題 etc…
と、「逆比」を知っていると、色々と簡単に解くことができますよ♪ 個別の問題は、また別途紹介しますね♪”