その道順は、家を出て最初の信号のある交差点を右に曲がる。
しばらく行って、幹線道路を直進します。この幹線道路には信号が2つあります。
幹線道路の、A交差点で左折し、2つ目の角を曲がると会社の駐車場です。ある日、15分かかって会社につきました。
この車は、幹線道路の2つ目の信号付近で、時速何キロで走っていますか?
では 次のような 算数の問題だったら どうでしょうか?
山本さんは、分速何メートルで歩きましたか?
算数の問題ってシンプルですね。これなら、解けそうです。
解き方
600 ÷ 15 = 40 m/分 … Ans.
塾教師をしていて気づいたこと
実は、速さの問題でつまづいている小学生に話を聞いてみると…
学校までの 600m を 15分で歩く。という問題に対して、具体的に、信号があったり、歩道橋があったりする道を 速さを変化させて歩いているイメージを持っている 子どもがいました。
こういう子どもは、算数の問題であっても頭の中にイメージを膨らまし、家は自宅・学校は通っている小学校をはっきりと映像でイメージしています。
コレは、学習の入り口で 時速とは、1時間に進む距離 と学習しても、その算数的な意味が理解できていないからです。
家から学校まで、ゆっくり歩いたり、立ち止まったり、走ったりしたけど、最終的には、1時間で4km進んだ!
目からウロコでした… 私が小学生の時には、算数の問題は実生活から切り離して、線分図で考えていました。なので、生徒がまさか算数の問題を実生活にあてはめて迷っているなんて、思いもよらなかったのです。
そこで、算数における時速をもう一度説明することにしました。
同じスピードで動いている時に、1時間あたりに進む距離
算数では、スピードは常に同じ
子どもたちは、「ありえない」「車だったら、事故起こしちゃう」等… 「算数おかしいよー」と言いながらも、理解してくれたようです。
ちなみに、問題文で 行きは時速6km 帰りは時速4km と書いてあれば、時速は行きと帰りで変わりますが、片道の中で変化することはありません。
まとめ
「なぜ、こんな簡単なことがわからないんだろう?」 と思ったら、しっかりと考え方を聞いてあげてください。
大人では「大人の事情w」で片付けてしまっている事を、子どもたちは素直に疑問に思っている場合もあります。
逆に考えれば、「算数の世界」の方が、一定の速さで走ったり、卵を運んで割ったら弁償というブラックバイトだったり… と 「不思議な世界」です。
そんな疑問を解決してあげると、すっと出来るようになるのが また 子どものいいところですよね。