A地点とB地点の距離が500mのとき、太郎くんがA地点から、次郎くんがB地点から出発すると、A地点から何m離れた地点で二人は出会いますか?
一般的な解き方
速さの問題は線分図を書く
太郎くんの速さを求めると、500mの距離を20分で歩くので、
$500 \div 20 = \color{red}{25 \ m/分}$
次郎くんの速さを求めると、500mの距離を30分で歩くので、
$ 500 \div 30 = \color{blue}{\frac{50}{3} \ m/分} $
よって出会う時間は
$ \begin{eqnarray}
500 \div \left( \color{red}{25} + \color{blue}{\frac{50}{3}} \right) &=& 500 \div \frac{75+50}{3} \\
&=& 500 \div \frac{125}{3} \\
&=& 500 \times \frac{3}{125}\\
&=& \frac{500 \times 3}{125} \\
&=& 12分後
\end{eqnarray} $
よって、出会う地点はA地点から考えると、太郎くんが $\color{red}{25 m/分}$で12分歩いた距離なので、
$$ 25 \times 12 = 300\ \ (m) $$
Ans. A地点から 300m
一般的な解き方のまとめ
- 太郎くん・次郎くんの分速を求める。
- 出会う時間を求める。
- 太郎くんの分速に、出会う時間をかけて、出会う場所の距離を計算する。
という、速さの問題の基礎的な考え方で解いています。
基礎的な計算の繰り返しですが、分数の計算(通分)等も入ってきて、解くにはそれなりの時間がかかるのではないでしょうか…
逆比を使って簡単に
時間と距離の関係
同じ時間に進む距離と同じ距離を進む時間は逆比の関係になる
同じ距離を進むのに、太郎くんは20分、次郎くんは30分かかっています。
同じ距離を進む時間の比は、20 : 30 = 2 : 3。
時間と距離の関係は逆比であることから、同じ時間に進む距離の比は 3 : 2 となります。
よって、求める距離(A地点からの距離)は
$ \begin{eqnarray}
500 \times \frac{3}{3+2} &=& 500 \times \frac{3}{5} \\
&=& 300\ \ (m)
\end{eqnarray}$
Ans. A地点から 300m
かなりスッキリしました!!
計算もとっても楽です♪ (まぁ、楽になるように問題を作ってあるのですが…)
進む距離 と 時間は 逆比になる
保護者向け 一般論
同じ距離を A君は 時間 $a$ , B君は 時間 $b$ で進む時、かかる時間の比は$\color{blue}{a : b}$ となります。
同じ距離を 1 とすると、A君とB君の速さの比は、 (速さ) = (距離) ÷ (時間)より
$\color{red}{\frac{1}{a} : \frac{1}{b}}$
両辺に $ab$ をかけて式を簡単にすると
$\begin{eqnarray}
\frac{1}{a} : \frac{1}{b} &=& \frac{1}{a} \times ab : \frac{1}{b} \times ab\\
&=& b : a
\end{eqnarray}$
よって、同じ時間に進む距離の比は、すなわち 速さの比は
$ \color{red}{b : a}$
大事なので もう一度!!
時間と距離の関係
同じ時間に進む距離と同じ距離を進む時間は逆比の関係になる
公式として覚えなくて大丈夫
結果的に身につけば 良いので、頭ごなしに、同じ時間に進む距離 と 同じ距離を進む時間は 逆比 と覚える必要はありません。
あくまで、こんな解き方もあるよ。 と サポートして、
「そんな面白い解き方もあるんだ! やってみよう!!」ぐらいで充分だと 思っています。