塾で紹介されている方法より、更に簡単に、3倍の倍数を見つける法則を説明します。
一般的に紹介されている3の倍数の見つけ方
3の倍数の見つけ方
各位(くらい)の数字の和が 3で割り切れれば、その数字は 3の倍数である。
例題の解答
194826357 の各位(くらい)の和を求めましょう
$$ 1 + 9 + 4 + 8 + 2 + 6 + 3 + 5 + 7 = 45 $$
答えの、45は3の倍数ですか?
すぐに、3の倍数とわかればよいですが、わからなかった場合は、同じように45の各位(くらい)の和を求めましょう
$$ 4 + 5 = 9 $$
各位(くらい)の和の 9 は 3 で割り切れるので、元の数字 194826357 は 3の倍数である。
なぜ この法則が成り立つのか?
元の数字を$ \textcolor{red}{[abc]} $とします。
※ 数学で $abc$ と書くと $a \times b \times c$ の事を意味しますが、今回は $a$百(ひゃく)$b$十(じゅう)$c$ の事を表します。
ここで、$[abc]$ は、
$$ \begin{eqnarray}
[abc] &=& a \times 100 + b \times 10 + c \\
&=&a \times ( 99 + 1 ) + b \times ( 9 + 1 ) + c \\
&=& a \times 99 + b \times 9 + a + b + c \\
&=& a \times 33 \times 3 + b \times 3 \times 3 + ( a + b + c ) \\
&=& \textcolor{red}{3 \times ( a \times 33 + b \times 3 )} + \textcolor{blue}{( a + b + c )} \\
\end{eqnarray} $$
前部分の、 $ \textcolor{red}{3 \times ( a \times 33 + b \times 3 )}$は、$3 \times$ があるので、3の倍数 です。
よって、後半の $\textcolor{blue}{( a + b + c )} $ が3の倍数であれば、$\textcolor{red}{3 \times ( a \times 33 + b \times 3 )} + \textcolor{blue}{( a + b + c )}$ つまり $[abc]$は 3の倍数となります。
このことより、
$\textcolor{red}{[abc]}$が3の倍数かどうか?
$\textcolor{red}{a + b + c}$ が、3の倍数であれば、$\textcolor{red}{[abc]}$ は3の倍数である。
一般的な方法のまとめ
3桁の数字で説明しましたが、桁数が増えても説明できます。
詳しく証明もできますが、小学生には、上の説明の $ a,b,c $に具体的な数字を入れて、教えてあげると 分かりやすいと思います。
でも、全ての桁を足し算するって、結構 面倒くさいですよね… なので、もう一歩進めた 簡単な方法を次で説明します。
各位から、3の倍数が消えれば、3の倍数!!
新!簡単!!! 3の倍数の見つけ方
1. 各位の数字に 3 の倍数もしくは 0 があったら消す
2. 残った 各位の数字の中で 和が 3の倍数となる組み合わせを消す
3. 全ての数字が消えたら 3 の倍数 !!
簡単方法を実際にやってみる
例題の 194826357 が 3の倍数かどうか? を調べていきます。
1. 1 9 4 8 2 6 3 5 7 のうち、3の倍数と 0 を消す。
$$ 1 \textcolor{red}{\cancel{9}} 4 8 2 \textcolor{red}{\cancel{6}} \textcolor{red}{\cancel{3}} 5 7$$
2. 足して 3 の 倍数になる 組み合わせを 消す。
$$\left\{
\begin{array}{l}
1 + 8 = 9 \\
4 + 2 = 6 \\
5 + 7 = 12
\end{array}
この 3つの組み合わせの数字を消します。
$$ \textcolor{blue}{\cancel{1}} \textcolor{red}{\cancel{9}} \textcolor{blue}{\cancel{4}} \textcolor{blue}{\cancel{8}} \textcolor{blue}{\cancel{2}} \textcolor{red}{\cancel{6}} \textcolor{red}{\cancel{3}} \textcolor{blue}{\cancel{5}} \textcolor{blue}{\cancel{7}}$$
全て消えたので、194826357 は 3の倍数。
全ての位(くらい)を足して和を求めるより 簡単ですね。
簡単なやり方の説明
各位の和を3で割るを、1つの式で書くと
$$\begin{eqnarray}
( 1 + 9 + 4 + 8 + 2 + 6 + 3 + 5 + 7 ) \div 3 &=& \frac{( 1 + 2 ) + ( 4 + 8 ) + ( 5 + 7 ) + 9 + 6 + 3}{3} \\
&=& \frac{3 + 12 + 12 + 9 + 6 + 3}{3} \\
&=& \frac{3}{3} + \frac{12}{3} + \frac{12}{3} + \frac{9}{3} + \frac{6}{3} + \frac{3}{3}\\
\end{eqnarray}$$
最初に全ての位(くらい)を足して和を求めても、その時々で計算しても 結局は 3で割れるかどうか? の判定は 同じになります。
なので、全ての位(くらい)をの和を求める前に、3の倍数となりそうな数字を消す方法が簡単です。
まとめ
3の倍数の見つけ方は、「各位の数字の和が 3で割り切れれば、その数字は 3の倍数である。」
でも、実際に見つけるときには、「各位で単独 もしくは 足して3の倍数になる数字 を探して消していく♪」が簡単で早いですよ♪