海外のかけ算 暗算テクニック!インド式とアメリカ式を紹介

知りたがり
インド式やアメリカ式の
掛け算の暗算テクニック教えて!
算数パパ
テクニック暗記だけではなく、
なぜそうなるか? を解説します
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インド式線を使った2桁のかけ算

インド式かけ算

21 ✕ 13 =

線を書いて、その交点を数える方式です。

  1. インド式掛け算21として、10の位の2本を、1の位の1本の上側に間を開けて書きます
  2. インド式掛け算31は、10の位の3本を、1の位の1本の上側に間を開けて書きます
  3. インド式掛け算交わった点を、3箇所に分けて数えます
  4. 左側の四角には、2個の交点
    真ん中の四角には、7個の交点
    右側の四角には、3個の交点
  5. 答えは $21 \times 13 = 273$

これは、九九を知らない1年生でも出来る方法となります

なぜインド式ができるのか?

一桁のかけ算を考えてみましょう。
$3 \times 4 $をインド式で考えると、3本の線と4本の線と 交わる部分(交点)を数えます。

インド式掛け算

3本の線に1本線を引くと交点は3つ。もう1本引くと、増える交点は3つ。そして、もう一本引くと、増える交点は3つ…。
と、1本線を引くと 3つずつ 交点が増えていきます
式で表すと$3 + 3 + 3 + ….$となります。
つまり、3本と4本の交点を数えるという行為は、$3 \times 4$のかけ算の答えを導きます。

さて、$21 \times 13$をひっ算で解くと、

それぞれを見ていくと…
一の位は $1 \times 3 = 3$
十の位は $2 \times 3 = 6, 1 \times 1 = 1, 6 + 1 = 7$
百の位は $2 \times 1 =2$
の計算をしています。改めて、インド式線を使ったかけ算を見ると

一・十・百 の位で それぞれ、線の交点を数えてますので、結果的に、やっている計算はひっ算と同じです。

インド式のデメリットとメリット

デメリット

交点を数えていく方法なので… $98 \times 64$ のような大きな数字になると、数えるのが大変です

メリット

九九を知らなくてもかけ算ができる

算数パパ
点を数えるだけなので
1年生でも2桁✕2桁の計算が出来ます

アメリカ式・引き算を使った 2桁の暗算

 $92\times96=$

暗算方法

  1. 100からそれぞれの数を引いた答えを書きます。
    $100 – 92 = \textcolor{red}{8}$
    $100 – 96 = \textcolor{blue}{4}$
  2. を求めます。
    $\textcolor{red}{8} + \textcolor{blue}{4} = 12$
    $\textcolor{red}{8} \times \textcolor{blue}{4} = 32$
  3. 100から②の和を引いた数 ②で求めた積 を並べて書く
    $100 – 12 = 88$ と $32$を並べると、$8832$

$92 \times 96 = 8832$

なぜアメリカ式ができるのか?

2桁の数 $A$ と $B$ の積 $A \times B$は?

$A = 100 – a, B = 100 – b$とおく

$\begin{eqnarray}
A \times B &=& (100-a)(100-b) \\
&=& 100\cdot100-100(a+b)+ab \\
&=& (100-(a+b))\times100+ab
\end{eqnarray}$

つまり、「aとbの和を100から引いたもの」を100倍した数 と 「a と b の積」の和になります。

言い換えると、

「aとbの和を100から引いたもの」を100倍 というのは、「a と b の積(が2桁であれば)」の左横に書くということです。

アメリカ方式のデメリット

  1. $92 \times 96$ の暗算は出来ますが、かける数が100から離れれば離れるほど、計算が面倒
  2. $a \times b$ が 1桁の場合は、10の位に 0 を書くのを忘れがち
  3. $a \times b$ が 100を超えると、やり方自体が破綻

アメリカ式が使える場面

アメリカ式は (90台)✕(90台) の時だけ、便利な暗算方法となります。

インド式・二桁 × 11

11倍のインド式かけ算

$35\times11=$

  1. 35を3と5に分ける
  2. 3を百の位・5を1の位に書く
  3. 3+5=8を十の位に書く

なぜインド式 x11 ができるのか?

$35 \times 11$をひっ算で考えましょう

まず 11の1をかけるので、$35\times1=35$これで答えの1の位5は確定

次に11の10をかけるので、$35\times10=350$これで答えの100の位3は確定

10の位は、先程残った 3+5=8となります。

よって、インド式の x11 は、ひっ算の書き方を変えただけの計算です。

インド式 x11のデメリット

$35 \times 11$では ステキなテクニックに見えるかもしれませんが、$68 \times 11$ では、出来ません

この場合、6 と 8 の間に ( 6 + 8 = ) 14 を差し込めば良いのではなく、14 の 1 を繰上げて、748 が答えとなります。

まとめ

テクニックを知識として知っておくのは面白いと思いますが、受験で使えるような方法ではありませんね。

算数パパ
一つずつひっ算で確実に解こう!
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