つるかめ算の弁償算を植木算と線分図で理解する♪

ある品物を運ぶと30円もらえる仕事があります。しかし、運んでいる途中で品物を壊してしまうと、30円がもらえないばかりでなく、80円を支払わなければなりません。今回 100個の品物を運んで、1460円貰ったとすれば、運ぶ途中で何個壊してしまったのでしょうか。
知りたがり
これは、どうやって解くの?
算数パパ
弁償算・運び賃計算 と呼ばれるつるかめ算の一種だよ

特に、弁償算という言葉を覚える必要はありませんが、分類の都合上紹介しています。

しかし… 運んで30円、壊して80円の支払いとは… すこぶるブラックな企業ですね…

今回は、植木算・面積図 を使って解説します。

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植木算を使った解き方

壊さず全て運んだとする

100個全て壊さずに運んだと仮定すると、もらえる金額は $ 30 \times 100 = 3000 \ \ (円)$となります。

1個 壊すと どうなるか?

99個運んで、1個壊してしまうとどうなるか? を考えましょう。
まずは、99個を壊さずに運んだので、$ 30 \times 99 = 2970 \ \ (円)$ をもらうことが出来ます。
しかし、1個壊してしまったので、80円を払う必要があります。
よって、もらえる金額は、

$$ 2970 \ – 80 = 2890 \ \ (円)$$

2個 壊すと どうなるか?

同様に考えて、もらえる金額は

$$ 30 \times 98 \ – 80 \times 2 = 2780 \ \ (円)$$

表を書く

上記の計算を表にまとめます

大事なので、もう一度言います 計算結果を表にまとめましょう!!

つるかめ算|弁償算の植木算

運んだ数が1つ減ると、もらえる金額が110円減っていることがわかります。

重要!!

計算をしただけでは、関係性がわかりにくいことを、表を使ってまとめることで、つながりを意識します。

実際の問題に当てはめる

今回、受け取った金額は、1460円です。
その事を、表に書き加えると、
つるかめ算|弁償算の植木算となります。
では、全て運んだ時との報酬の差は、$ 3000 \ – 1460 = 1540 \ \ (円)$。

1つ壊すと 110円 減っていくので、1540円は何個壊してしまったのか? を計算すると

$$ 1540 \div 110 = 14 \ \ (個)$$
よって、14個壊したことがわかります。

線分図を使った解き方

壊さず全て運んだとする

植木算と同様に、もらえる金額は $ 30 \times 100 = 3000 \ \ (円)$となります。

つるかめ算|弁償線分図

1個 壊すと どうなるか?

99個を運んだので、もらえる金額は、$ 30 \times 99 = 1970 \ \ (円)$、しかし1つ壊したので、80円が引かれるので、$1970 \ – 80 = 1890 \ \ (円)$

つるかめ算|弁償線分図

つまり、1つ壊すと、全部成功の3000円に比べ、110円少なくなることがわかります。

問題文のとき?

問題文より、受け取った金額は1460円。線分図に書くと、

つるかめ算|弁償線分図

全部成功の3000円に比べ、$3000 \ – 1460 = 1540 \ \ (円)$少なくなっています。1個壊すと110円少なくなることがわかっているので、壊した数は、

$$ 1540 \div 110 = 14 \ \ (個)$$

線分図も、植木算(表)の考え方と同じです。線分図で書くか? 表で書くか? の違いですので、わかりやすい方を選んでください。

まとめ

解答例

全て壊さずに運んだとすると、
$$ 30 \times 100 = 3000 $$
受け取った金額は1460だったので、減らされた金額は、
$$ 3000 \ – 1460 = 1540 $$
1つ壊したときに減らされる金額は、
$$ 30 + 80 = 110 $$
よって、壊した個数は
$$ 1540 \div 110 = \underline{14 \ \ (個) \ … Ans.}$$

この問題の理解しづらい所は… 報酬額が、単純に
(報酬額) = (1個の報酬) × (運んだ個数)
ではない事です。
正しくは、
(報酬額) = (1個の報酬) × (運んだ個数)  – (1個の罰金) × (壊した個数)
となります。

この部分をきちんと理解していれば、解けますよ♪

まずは、植木算で考えて、また線分図をしっかりと書いて、考えてくださいね♪

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